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宅建士の試験内容は?
試験のスケジュール・試験内容・難易度などを解説!

宅建試験は毎年約20万人以上が受験する人気が高い国家資格です。
宅建士は主に不動産業界で活かせる資格なので、不動産業界への就職・転職で有利になるだけでなく、キャリアアップや収入アップが期待できるメリットの多い資格です。

宅建士取得を目指すには試験の内容や難易度について知らなければいけません。
今回は宅建試験の概要から試験内容、試験の難易度について解説いたします。宅建士取得を目指されている方、必見の記事です。

目次

  • 宅建試験の内容
  • 試験科目と出題範囲
  • 問題数
  • 宅建登録講習受講者は5問免除
  • 試験の合格基準点

宅建士とは

宅建試験の概要

はじめに宅建試験の概要について、説明します。

受験資格

宅建試験に受験資格はありません
日本国内に居住していれば年齢や学籍、実務経験が求められることもなく受験が認められています。唯一の条件と呼べるものが「日本国内に居住していること」なので外国人の方も国内に居住していれば受験可能です。

宅建試験を毎年約20万人もの方々が受験されているのは、この受験しやすさが理由の1つだと推測されます。受験者の年代で最も多いのが20代で次いで30代、40代となっています。ちなみに令和6年時点での宅建試験の最年少合格者は10歳、最年長合格者は90歳です。

スケジュール

宅建試験は毎年6月の第1金曜日に試験日が決定します。7月に試験案内の配布、郵送とインターネットでの申込みが開始されます。(※令和6年度より、郵送での申込期間が短くなりましたのでご注意してください。)

試験は例年10月第3日曜日に行われて、合格発表は例年11月末から12月初旬となります。

通常、宅建士試験は10月の1度だけですが、2020年度から2021年度まではコロナ禍の影響で10月と12月に試験が行われ、それぞれ12月と2月に合格発表が行われました。

申込方法

試験への申込方法は、郵送とインターネットの2種類です。
郵送での申込みは7月中旬まで、インターネットでの申込みは7月末までなので、早めに申込みをしましょう。

受験手数料は8,200円(令和6年度)を支払う必要があります。
受験手数料の支払い方法は郵送の場合、銀行またはATMから支払いが可能です。インターネットでの申込みの場合はクレジットカードかコンビニエンスストアから支払うことができます。

試験会場

試験は全国の会場で一斉に行われます。試験会場は高校・大学・貸し会議室などが使用されます。先着順になりますが、インターネットで申込みを行う際は試験会場を選ぶことができます。試験会場の定員に達した場合は、他の会場に割り振られるので早めに申込みましょう。

また、試験会場決定後に会場を変更することは認められていないので、こちらにも注意が必要です。

宅建試験の内容

次に宅建試験の内容について解説します。

試験科目と出題範囲

試験科目は宅建業法、権利関係(民法等)、法令上の制限、税・その他の4つで、出題範囲は以下の7つの分野です。

  • 1.土地の形質・地積・地目および種別、建物の形質・構造・種別に関すること。
  • 2.土地および建物についての権利および権利の変動に関する法令に関すること。
  • 3.土地および建物についての法令上の制限に関すること。
  • 4.宅地および建物についての税に関する法令に関すること。
  • 5.宅地および建物の需給に関する法令および実務に関すること。
  • 6.宅地および建物の価格の評定に関すること。
  • 7.宅地建物取引業法および同法の関係法令に関すること。

宅建試験は、不動産取引に関する実用的な知識を持ち合わせているかを判定することを目的にしています。
宅建士として業務に従事するには、4つの試験科目と7つの分野に関する幅広い知識を身に付けなければいけません。

問題数

宅建試験の問題数は全50問です。科目ごとの問題数は以下のようになります。

試験科目 問題数
宅建業法 20問
権利関係(民法等) 14問
法令上の制限 8問
税・その他 8問

宅建試験に記述問題はなく、全てマークシート方式で出題されます。

宅建登録講習受講者は5問免除

国土交通大臣の登録を受けた者が行う講習を受講して「登録講習修了者証明書」が交付された人は、講習受講後の3年間宅建試験の「問題の一部(問46~問50にあたる5問)」が免除されます。5問の免除を受ける代わりに、試験時間が10分間短縮されます。

講習の内容は2か月ほどの通信教育と2日間のスクーリングと試験で、受講料が1万円~2万円ほどかかります。この講習は日建学院で受講可能ですので、詳細は以下のホームページからご確認ください。

日建学院の宅建登録講習(5問免除)

ただし、この講習を受講できるのは宅地建物取引業に従事している人で「従業者証明書」を持っている人しか受講できません。

試験の合格基準点

宅建試験の合格基準点は年度ごとに異なります
下記の表は、直近5年間の合格基準点になります。

年度 合格基準点
2020年10月 38点
2020年12月 36点
2021年10月 34点
2021年12月 34点
2022年 36点
2023年 36点
2024年 37点

※2020年と2021年はコロナ禍の影響で10月と12月の2回実施。

直近5年間で最も低い合格基準点は34点、最も高いのは38点で4点もの差があります。5年間の合格基準点の平均は35.8点で、近年は高得点傾向が続いています。

宅建試験の難易度

宅建試験は毎年20万人を超える人が受験する人気資格ですが、難易度はどのくらいでしょうか。

宅建の合格率

宅建試験の直近5年間の合格基準点と合格率を表にまとめました。

年度 受験者数 合格者数 合格基準点 合格率
2020年10月 168,989人 29,728人 38点 17.6%
2020年12月 35,261人 4,610人 36点 13.1%
2021年10月 209,749人 37,579人 34点 17.9%
2021年12月 24,965人 3,892人 34点 15.6%
2022年 226,048人 38,525人 36点 17.0%
2023年 233,276人 40,025人 36点 17.2%
2024年 241,436人 44,992人 37点 18.6%

合格基準点の平均は35.8点、合格率は平均で16.7%になります。

合格率が10%台だと難易度は高く感じますが、宅建士と同じ国家資格のマンション管理士の合格率は10%前後、不動産鑑定士は5%前後なので、どちらも宅建士よりも難易度が高い試験と言えます。これら、他の国家資格の合格率と比較すると、宅建試験の難易度はそこまで高くなく合格が目指しやすい資格と言えます。

宅建の合格率が低い理由

宅建試験の合格率が低い理由として、受験資格がないことが挙げられます。宅建試験は日本国内に居住していれば国籍・年齢・学歴などの制限を受けずに受験可能です。

そのため、軽い気持ちで受験する人や業務命令で受験する人など試験への意欲が低く、十分な受験対策もしていない人が受験者の一部にいることが、宅建試験の合格率が低い理由の1つではないかと推測されます。

宅建試験合格に必要な勉強時間

宅建士は国家資格の中では合格率が高いとはいえ、5年間の平均合格率は16.7%しかありません。また、近年は試験内容の難易度が上がり暗記だけでは合格基準点を取ることが難しくなっているため、十分な勉強時間を確保しなければいけません。

宅建試験合格に必要な勉強時間は300時間/年が目安だと言われています。
勉強期間は3か月~5か月ほど必要と考えると良いでしょう。勉強期間が短すぎると最短の3か月でも1日3時間勉強する必要があり、現実的なスケジュール設定とは言えません。無理なく勉強できるよう、自分に合った勉強期間を設定しましょう。

科目ごとの勉強時間の目安

科目ごとの勉強時間は均等に割り振ればいいという訳ではありません。オススメする科目ごとの勉強時間の目安は、このようになります。

科目 勉強時間
宅建業法 120時間(40%)
権利関係(民法等) 100時間(33%)
法令上の制限 40時間(17%)
税・その他 30時間(10%)

出題数が多い宅建業法と、学習範囲が広い権利関係(民法等)には、多めに勉強時間を割り振りましょう。特に民法は2020年に大規模な法改正が行われており、2020年以前の過去問題などで勉強する際は、改正前との違いについても理解する必要があります。

宅建士とは

宅建試験に合格するための勉強法

宅建試験に合格するための勉強法について解説します。

隙間時間を勉強時間にする

宅建試験合格には300時間程度/年の勉強時間が必要になります。帰宅後や休日に勉強するのはもちろんですが、通勤時間や休憩中などの隙間時間も勉強時間にしましょう。

隙間時間の勉強にはテキストではなく、アプリがおすすめです。宅建試験合格に向けて有料・無料のアプリが数多くあります。テキストやノートは持ち運びや開くのが難しい場合がありますが、スマートフォンのアプリなら片手で操作できるので場所を選ばず勉強することができます。

過去問を解く

宅建試験では過去問対策を疎かにすることはできません。宅建試験では過去問と同じ論点の問題が出題される傾向が高い試験です。過去問を繰り返し解き、各年度の問題文の表現は違っても、その問題で問われている法令の意味は何なのか、論点がどこなのかを理解できるようになる必要があります。

法令の意味や問題の論点さえ分かれば、正解に近付くことができます。多くの過去問を解いて問題の論点を見極め、合格点を取れるようにしましょう。

資格学校に通う

資格学校で学ぶことで独学よりも合格率を高めた勉強をすることができます。
テキストと過去問集だけで勉強できる独学より費用はかかりますが、資格学校のノウハウが詰まったテキストや講師から直接学べるので、学習効果が高い勉強をすることができます。

通学講座と通信講座から自分に合ったスタイルを選ぶことができ、映像講義が用意されている学校もあります。学校・自宅・隙間時間と様々な場所で勉強ができるので、費用はかかりますが、合格率を高められる勉強をすることができます。

まとめ

宅建試験は受験対策をしっかりと行えば、十分、合格を目指すことができます。
日建学院では通学講座・Web講座・通信講座の全ての受講スタイルで学習できます。また、日建学院が誇る映像講義・オリジナル教材で初学者から学習経験者まで、それぞれのレベルに合わせた学習をすることができます。

宅建試験合格を目指すあなたの努力を日建学院は無駄にしません。
万全のサポート体制で、あなたを合格まで導きます。

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