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建築設備士の資格を取得するメリットは?
将来性や受験資格についても解説!

建築設備士は建築士にアドバイスをする資格ですが、建築士がアドバイスを受ける義務はなく、取得するメリットが本当にあるのか、疑問に思う方も多いかもしれません。そこで今回の記事では、建築設備士資格を取得するメリットについて解説します。また、建築設備士の仕事内容や試験、就職先などについても解説するので、建築設備士の取得を検討されている方はぜひ最後までお読みください。


目次



建築設備士とは?

仕事内容

建築設備士の仕事内容は、建築士が建築設備の設計を行う時にアドバイスを行うことです。建築設備が複雑化・高度化していることに伴い、建築設備に関する専門的な知識を持っている建築設備士がサポートを行っているのです。


建築設備士と建築士の違い

建築士は、建築物の設計と工事の管理を行うことが主な仕事です。これに対して、建築設備士は建築設備の設計や工事管理について、建築士にアドバイスをします。建築物全体ではなく建築設備に特化しており、また、実際に設計や管理を行うというよりはアドバイスをするという点で建築士と異なっています。



建築設備士試験の難易度

合格率

建築設備士試験は学科試験である一次試験と、設計製図試験である二次試験に分かれています。一次試験の合格率は30%前後、二次試験の合格率は50%ほどです。また、全体の合格率は例年20%弱で、令和3年度は18.8%でした。建築士試験の全体の合格率が10%前後であることと比較すると、やや高い合格率となっています。


建築設備士資格の取得方法

試験

試験は前述の通り学科試験と設計製図試験に分かれています。学科試験は建築知識一般・建築法規・建築設備について問われる試験で、マークシート形式になっています。設計製図試験は文章で記述する部分と製図の作成を行う部分からなっています。学科試験に合格した方のみ設計製図試験を受験することができます。また、1度学科試験に合格すると一定期間学科試験が免除されて設計製図試験を受験できる仕組みとなっています。

参考:日建学院
「建築設備士 第一次試験 合格発表」より


受験資格

建築設備士の受験資格は、建築関係の学問を修めた学歴か、建築関連の資格を持っていると得やすくなります。学歴や資格を持っていると、その学歴や資格に応じて必要な実務経験の年数が異なり、その年数の実務経験を積むことで受験資格を得られます。

例えば、短期大学を卒業している場合は4年以上、1級建築士の資格を持っている場合は2年以上の実務経験が必要になります。また、学歴や資格を持っていなくても、9年以上の実務経験があれば受験資格を得ることができます。


実務経験

受験資格を得るためには実務経験が必要となっていますが、実務経験とは具体的に何が当てはまるのでしょうか。

実務経験に認められるものとしては、建築設備に関する設計・工事管理・研究・教育・行政に携わる業務です。それ以外の業務を並行して行っていた期間がある場合には、実際にこれらの業務を行っていた割合を計算して実務経験の年数とすることになります。

参考:公益財団法人 建築技術教育普及センター
「建築設備士試験」より

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建築設備士は将来、役に立たなくなるのか?

建築士に建築設備士からアドバイスを受ける義務はないため、建築士の需要はないようにも思われますが、建築設備士の需要は高まっています。
建築設備は複雑化・高度化しており、今後その傾向は強まると考えられます。それに対応するためには建築設備に関して高い知識と経験を持った建築設備士のアドバイスは建築士にとって欠かせないものです。また、建築設備でも省エネ化やインターネットと連携したスマート化が進んでおり、それぞれのニーズに合わせた設備を設計するためにも建築設備士は必要とされていくでしょう。



建築設備士を取るメリット

設備に関して高度な知識が得られる

建築設備士試験で求められる建築設備に関する知識はかなり高度で、1級建築士よりも建築設備について詳しくなることができます。広く浅い知識を身に付けるというよりは専門的な知識を得られるため、試験合格のために身に付けた知識で十分実務を行えるレベルです。


1級建築士の受験資格が得られる

建築設備士の資格を持っていると、1級建築士の受験資格を得られます。このため、1級建築士を目指しているものの、1級建築士の受験資格を満たす学歴や資格を持っていないという場合にも、建築設備士資格を取得するメリットがあります。


様々な資格試験で優遇がある

1級建築士試験だけでなく、他の資格を取得する上でも建築設備士の資格は有利になります。例えば設備設計1級建築士試験では、持っている資格や過去の試験の合格状況によって受けなければならない講習や試験が異なります。建築設備士の資格と1級建築士資格の両方を持っていると受ける科目が一部免除され、かなり設備設計1級建築士の取得がしやすくなります。また、建築設備士として5年以上の実務経験を積むと防火対象物点検資格者の受験資格を得ることもできます。


建築設備系の転職に有利になる

建築設備士資格の取得には実務経験が必要です。よって、この資格を持っていると建築設備に関しては業務を行えるレベルであることが分かるため、即戦力としての証明になります。また、建築設備士の資格を持っていると、建築士にアドバイスを行った場合に公的文書に記名することができるなど、資格を持っていると可能になることが多く、企業から必要とされる人材になるでしょう。

建築設備に関連する仕事への転職を考えている場合には、建築設備士資格がかなり有利になるため、取得するメリットが大きいと言えます。


多様な建築に携われる

建築設備が重要となるのは住宅だけではなく、大型の商業用ビルや病院など、大規模な建築まで多岐に渡ります。このような施設は多くの方が利用する重要な施設であり、電気設備が医療機器を使っている方の命にまで関係するなど、携わると影響力の大きい仕事です。様々な建築に携わりやりがいを感じられるのも建築設備士になるメリットと言えます。


需要の増加につれて重宝される

建築設備士の需要が増加する見込みのため、今後も重宝される存在となるでしょう。 また、建築業界は人手不足が深刻な業界であるため、資格を持った優秀な人材となれば引く手あまたになります。建築業界でのキャリアアップを目指すためには建築設備士資格の取得がおすすめです。

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建築設備士の就職先は?

活躍できる企業

建築設備士が多く活躍している企業は、設計事務所、建設会社、設備メーカーなどです。設計事務所の中でも設備設計の事務所では建築設備士が重宝されますし、一般の建設会社でも設備設計部門を設けている企業があり、建築設備に関する業務を行えます。設計ではなく、設備のメーカーでも、建築設備士として持っている知識を活かすことができます。


業務の具体例

具体的に行っている業務としては、設備設計や建築設備の施工管理の他、設備施工図作成、BIMオペレーター、プロジェクトの管理などが挙げられます。BIMというのは建築設備やパーツを組み合わせて建築物を3Dで表現できるソフトのことで、建設の前に3Dモデルを作成することでパーツの大きさなどの調整が可能となり、手間や時間を削減できるということで注目されています。このBIMを使って作図や設計の修正を行うのがBIMオペレーターです。建築士への設計・施工管理に関するアドバイスはもちろん、このような専門的な仕事やプロジェクト全体の管理など、活躍の場は多くあります。


年収の目安

年収の目安は500万円~800万円ほどで、平均年収は約720万円とされています。年収の目安にかなり幅があるのは就職先によって年収が異なるためです。例えば、メーカー勤務では年収が高い傾向にあります。しかし、その分大手企業やメーカー企業への就職・転職は難しくなっています。建築士や施工管理技士などの他の資格も取得して業務の幅や質を高めることでキャリアアップを目指せるでしょう。

参考:建設求人サイト-現キャリ-
「建築設備士の年収は?主な就職先と求人例、資格のメリットを紹介」より



まとめ

今回の記事では、建築設備士の仕事や試験について、そして建築設備士資格を取得するメリットについて解説してきました。

建築設備士の資格を持っていると、他の資格の取得に有利になったり、できる仕事の幅が広がったり、それ故にキャリアアップに繋がったりと、メリットが多くあります。建築設備士試験の受験を考えている方は、ぜひ日建学院の講座をチェックしてみてください。合格に近づく最大限のサポートをさせていただきます 。


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