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今週のアドバイス(2019.03.04)

「土工事・山留め工事」は落とせない問題!

今回は、施工の中から「土工事・山留め工事」に関するアドバイスをするよ。
まず、建築に携わる方々に共通していえることとして、この分野は、苦手意識を持っている人が多いということだ。建築というとどうしても、地面から上の構造体の部分に注意が向いてしまい、地面から下の部分が疎かになってしまうからではないかな。
しかし、この「土工事・山留め工事」の範囲からは、本試験において毎年必ず2問出題されている、とても重要な部分だ。また、できる人とできない人の差が大きく、この分野で差をつけることで、合格に近づくといっても過言ではない。したがって、この項目の内容を習得するようにしよう!

●「土工事」の分野では、地盤現象とその原因、そしてどのような地盤において発生するのかについて理解することが重要だ!

用語 説明 発生する地盤
ヒービング 背面地盤の回り込みにより根切り底面がふくれ上がる現象。 粘性土地盤
盤ぶくれ 掘削底面の下にある被圧地下水により、掘削底面が持ち上がる現象。 粘性土地盤
ボイリング
パイピング
クイックサンド
根切り場内の水位と山留め壁背面側の地下水位との水位差が大きくなることによって起こる現象。 砂質地盤
液状化現象 水で飽和した砂が、振動・衝撃などによる間げき水圧の上昇のために、砂のせん断抵抗を失う現象。 砂質地盤

●「山留め工事」の分野では、山留め壁による分類と支保工による分類の2つの観点から整理することが重要だ!

山留め壁による分類…どのような材料でその壁を構築するかによる分類。

用語 説明
親杭横矢板 鉛直に設置した親杭(H鋼)に、掘削に伴って横矢板をはめ込む工法。止水性がない。裏込め材を十分に充てんする。
鋼矢板 鋼矢板(シートパイル)をかみ合わせ、連続して打ち込み、山留め壁とする工法。止水性にすぐれる。軟弱地盤に適する
場所打ちRC地中壁 鉄筋(かご)あるいは補強鋼材を建て込んだ孔に、コンクリートを打設して山留め壁とする工法。壁の剛性および止水性が大きい。軟弱地盤に適する。
ソイルセメント山留め壁 地盤の土とセメントミルクをかくはん混練し造成した後、この中に芯材を挿入し、壁体を連続して築造する山留め壁。
振動・騒音が少なく、比較的経済的。

支保工による分類…山留め壁が自立できない場合、それを支える部材が必要となる。その部材と方法による分類。

用語 説明
水平切ばり工法 側圧を水平に配置した腹起し・切りばりなどの山留め支保工に支持させる工法。
地盤アンカー工法 切りばりの代わりに、背面の硬い地盤にアンカーして、山留め壁にかかる側圧を支える工法。
アイランド工法 山留め壁に接して、のり面を残して土圧を支え、中央部を掘削して構造物を造る。次に、この構造物から斜め切りばりで山留め壁を支え、周囲部を掘削する工法。
トレンチカット工法 建物周囲部を溝堀りし、その部分の地下構造物を先に造る。次に、この構造物を土留め壁として中央部を掘削する工法。
逆打ち工法 掘削と並行して地下構造物を構築し、これを支保工として、下部の掘削と躯体の構築を下方に向かって順次繰り返していく工法。

以上が「土工事・山留め工事」に関して、試験でよく出題されるポイントだ。よく整理しておこう!

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