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週刊濱崎塾(毎週月曜日更新)
今週のアドバイス(2019.08.05)
力のモーメントを理解しよう!
「力」というものは、目には見えないけど、実は物体に必ず働いている。構造力学では、「静止している物体や動いている物体に働くことで、その状態を変化させる原因となるもの」を「力」と言うんだ。この「力」の1つに「力のモーメント」というものがある。これは物体に回転を起こさせる「力」のことなんだけど、普段生活しているときに見る光景でもイメージできるぞ。
右図のようにスパナでナット(ボルト)を回転させようとした経験はあるかな?中心部に近いところで回転させようとすると、固くて回らないということがあるけど、その場合、どうすればいいか?
そう、スパナの端のほうに持ち替えると回転しやすくなる。こんな経験をしたことがあるはずだ。つまり、「力のモーメント」は、「回転させるものと力を加えるものの距離」に関係するんだよ。 「力のモーメント」についてまとめると、
- ・「回転させようとする点:O点」が存在する。
- ・回転させる力が強いほど、大きな回転力となる。
- ・回転させる力が、O点からの距離が遠いほど、大きな回転力となる。
それを式に表すと
「O点に作用する力のモーメント:Mo=力×距離」
となるんだ。
ここで注意したいのは、距離の測り方だ。右図のように、O点と力の関係は、力が働いている方向の延長線(作用線という)から、O点までの垂直の距離を出す必要があるよ。
この「力のモーメント」は、構造力学を学ぶ上で必須の知識だ。確実に把握してくれ!