※このテクニカル講座は、 Ver 3.38 を基に作成しております。
 

 
敷地スペースの問題や高齢者への配慮など、お客様のニーズに合わせて間崩れした間取りを設計することがあるかと思います。グリッドにのらない間崩れした平面図の面倒な入力を補助線・通り芯の平行複写、通り芯間隔修正、サブグリッド機能を利用して簡単に入力する方法を解説したいと思います。
 


 
補助線を入力し、その補助線を間隔を設定しながら平行複写して間崩れした間取りを入力していきます。プランが既に決まっているものを入力する時など便利な方法です。
 
 1.補助線入力
 
[基準線]メニュー/[補助線入力]を選択します。画面右部に[補助線作成]ダイアログが表示されます。入力する補助線の伸縮の長さや色を設定し、始点・終点を指示して入力します。
 
 
 2.基準線平行複写
 
[基準線]メニュー/[基準線平行複写]を選択します。1で入力した補助線を選択すると、選択した補助線が赤い実線で表示され、[補助線作成]ダイアログと[補助線の複写]ダイアログが表示されます。
基準の補助線からの[移動距離]を設定して、作成する方向のボタンをクリックすると、平行複写されます。そして平行複写されたほうが基準となり赤い実線で表示されます。
[移動距離]を設定をして、作成する方向のボタンをクリックすれば、続けて平行複写できます。

※ [位置リセット]ボタンをクリックすると基準が最初に指示した補助線にリセットされます。
 
 
※ [基準線平行複写]コマンドは、補助線だけでなく通り芯も平行複写することが出来ます。
 
 
 3.平面図の入力
 
プランに応じての補助線の入力が終了したら部屋などを入力し平面図を作成していきます。
 
 
 
 
通り芯を入力し、通り芯の間隔修正して間崩れした間取りを作成していきます。この方法はデータを伸縮させる機能もついているので平面図の入力前も入力後も、利用できます。
 
 1.通り芯の一括入力
 
[基準線]メニュー/[通り芯一括入力]を選択します。
[連続通り芯の作成]ダイアログが表示されますので、間隔や本数などを設定し、[了解]ボタンをクリックします。
通り芯のラインが表示されます。作業画面上をクリックして通り芯を配置します。

 
 
 
 2.通り芯 間隔修正
 
通り芯は、1で設定された間隔で配置されています。その一部分の間隔を修正することができます。

[基準線]メニュー/[通り芯 間隔修正]を選択します。
間隔を修正する同一方向の通り芯2本を指示します。
[通り芯の移動]ダイアログが表示されます。[新間隔]の数値部分をクリックして、新間隔を入力して[了解]ボタンをクリックします。

指示した通り芯の間隔が修正されます。

※ 間隔修正する通り芯を指示するときは、X・Y通り芯の交点は指示しないでください。
交点を指示すると、プログラム内でどちらの通り芯もとることができず、間隔修正をすることができません。
 
 
 
通り芯間隔修正を行うときに、データを移動(伸縮)させる機能がついています。
平面図を入力した後でも間隔を修正し、それにあわせてデータを伸縮させることができます。

右図の赤枠の部分の廊下の幅を通り芯間隔修正コマンドを利用して広げてみます。












[基準線]メニュー/[通り芯 間隔修正]を選択します。
間隔を修正する通り芯2本(廊下が入力されている部分の通り芯)を指示します。
[通り芯の移動]ダイアログが表示されます。[新間隔]の数値部分をクリックして、新間隔を入力します。今回は幅が変更されたことをわかりやすくするため、2000mmにしてみます。[データ移動]部分で[芯延長まで伸縮]・[上芯基準で伸縮]を選択して[了解]ボタンをクリックします。

通り芯の間隔と共にデータも伸縮されます。



同様にX方向も間隔修正してみましょう。
 
 
 
サブグリッドを設定すると、異なるグリッドを作成することができます。間崩れしている部分にサブグリッドを設定することにより、図面の入力を簡単にすることができます。
 
[設定]メニュー/[グリッドの設定]を選択します。
[サブ1]ボタンをクリックし、[入切]ボタンにチェック()を入れます。
[領域指定]ボタンをクリックし、作業画面上のサブグリッドを設定する領域を幅と広さの3点で入力し設定します。
[原点指定]ボタンをクリックし、グリッドの原点となる点を指示します。
 
 
[了解]ボタンをクリックすると、サブグリッドが表示されます。
 
必要に応じて、補助線などを入力して作図しましょう。