※このテクニカル講座は、 Ver 3.38 を基に作成しております。
 

 
3DCAD(階段入力)から8タイプのセット階段と螺旋階段を入力することができます。
このタイプのセット階段に当てはまらない階段を入力するときは、[階段単体入力]をすることになります。

今回は、[階段単体入力]の方法と、[階段単体入力]だけでは表現ができない階段の入力方法を解説していきます。
 


 
右図のような1階から2階への階段を入力してみましょう。

この場合、直階段と廻り階段を2つで分けて入力することになります。
 
(階段入力)を選択します。
[階段の作成]ダイアログ内の[階段単体入力]ボタンを選択し、(直階段)を選択します。
 
※ 高さ関係の基準は入力している階のFLです。

直階段の昇降口の始点・終点と奥行きを指示します。
[階段の作成]ダイアログが表示されます。
階段種類 [梯子階段]、[箱式階段]、[ストリップ階段]、[スロープ]から選択することができます。
方向 [昇り]、[下り]を選択します。
※ 下り階段は鳥瞰図でしかパース表示されません。
設置 階段の設置場所([内部]、[外部])を選択します。
始点高 階段の昇降口の高さです。LDの床高を600mmに設定してますので、ここでは始点高を600にします。
終点高 階段の最終的に到達する終点の高さです。
ここでは、2階に到達する階段を入力するので、終点高は1階FL〜2階FLの高さになります。
[1階桁高:3000mm]-[1階床厚:189mm]+[2階床厚:99mm]
到達高 入力した直階段を[作成段数]作成した時の到達高。
[始点高:600mm]+([蹴上:181mm]×([作成段数:6段]+1))
踏面 入力した奥行きと踏面の初期値から作成段数を割り出し、算出しています。
蹴上
必要段数 始点高から終点高に到達するのに必要な段数です。
作成段数 入力した奥行きからと踏面の初期値から作成段数を割り出しています。右側の▲▼ボタンで変更することができます。それにあわせて[踏面]も変更されます。
設定内容を確認して[了解]ボタンをクリックします。

※ [終点高]=[到達高]になるまで入力状態が続きます。中断したい場合は、他のコマンドを選択してください。
(廻り階段)を選択します。昇降口の中心側・外側・奥行を指示します。
[階段の作成]ダイアログが表示されます。(直階段入力時と同じものは省略します)
階段種類 [梯子階段]、[箱式階段]、[ストリップ階段]から選択。
方向 最初の直階段入力時のものから変更できません。
設定
始点高 最初の直階段の到達高から蹴上分引いた位置。
[到達高:1839]-[蹴上:177]
到達高 入力した廻り階段を[作成段数]作成した時の到達高。
[始点高:1662mm]+([蹴上:178mm]×([作成段数:3段]+1))
作成段数 右側の▲▼ボタンで変更することができます。作成段数を「2」に設定した場合は、で踏面の位置を変更できます。
設定内容を確認して[了解]ボタンをクリックします。
(廻り階段)を選択します。昇降口の中心側・外側・奥行を指示します。
[階段の作成]ダイアログが表示されます。(直階段入力時と同じものは省略します)
階段種類 [梯子階段]、[箱式階段]、[ストリップ階段]から選択。
方向 最初の直階段入力時のものから変更できません。
設定
始点高 直前の廻り階段の到達高から蹴上分引いた位置。
[到達高:2374]-[蹴上:178]
到達高 入力した廻り階段を[作成段数]作成した時の到達高。
[始点高:2196mm]+([蹴上:178mm]×([作成段数:3段]+1))
作成段数 右側の▲▼ボタンで変更することができます。作成段数を「2」に設定した場合は、で踏面の位置を変更できます。
設定内容を確認して[了解]ボタンをクリックします。

※ 左図では[終点高]=[到達高]になったので階段単体入力は終了されます。
 
パース・鳥瞰図などで確認してみましょう。
 
 
 
スキップフロアなどの段差に階段を入力してみましょう。この場合も、[階段単体入力]コマンドを使用します。

左図のような600mmの段差のある部分に階段を入力してみます。
 
(階段入力)を選択します。
[階段の作成]ダイアログ内の[階段単体入力]ボタンを選択し、(直階段)を選択します。
 
直階段の昇降口の始点・終点と奥行きを指示します。
[階段の作成]ダイアログが表示されます。
階段種類 [梯子階段]、[箱式階段]、[ストリップ階段]、[スロープ]から選択することができます。
方向 [昇り]、[下り]を選択します。
※ 下り階段は鳥瞰図でしかパース表示されません。
設置 階段の設置場所([内部]、[外部])を選択します。
始点高 階段の昇降口の高さです。キッチンの床高は0mmに設定してますので、始点高を0にします。
終点高 階段の最終的に到達する終点の高さです。
ここでは、LDの床高に到達する階段を入力するので、終点高は600にします。
到達高 入力した直階段を[作成段数]作成した時の到達高。
[始点高:0mm]+([蹴上:200mm]×([作成段数:2段]+1))
踏面 入力した奥行きからと踏面の初期値から作成段数を割り出し、算出しています。
蹴上
必要段数 始点高から終点高に到達するのに必要な段数です。
作成段数 入力した奥行きからと踏面の初期値から作成段数を割り出しています。右側の▲▼ボタンで変更することができます。それにあわせて[踏面]も変更されます。
設定内容を確認して[了解]ボタンをクリックします。

※ [終点高]=[到達高]になったので階段単体入力は終了されます。
 
パース・鳥瞰図などで確認してみましょう。
 
 
 
右図のような廻り階段を含む階段を入力してみます。
EpoCADの階段入力では、右図のような廻り階段は入力できません。このような表現をするには、[部屋詳細設定]で床に段差をつけて廻り階段を表現し、2段目からは[階段単体入力]で入力します。
 
 1.部屋詳細設定
 
[部屋詳細設定]コマンドを使って、床に段差をつけます。

(部屋詳細設定)を選択し、段差を設定する部屋(LD)クリックします。LDが赤いハッチングで表示されます。

[床= 0件]ボタンをクリックします。
 
画面右部に表示される、[床の部分仕様設定]ダイアログで、[段差]を設定します。
床の部分仕様と框の仕様は、階段と似た仕様を選ぶと自然な表現ができます。

入力を[多角]に設定します。
 
段差をつける部分を多角で入力します。
仕様パターンを表示させる基準線をクリックします。

床の部分仕様(段差付)が設定され、水色(
)で表示されます。
 
 
 
[3D]ボタンをクリックすると設定した内容を確認することができます。
 
 
 
 2.階段単体入力
 
次に2段目以降の階段を入力します。

(階段入力)を選択します。
[階段の作成]ダイアログ内の[階段単体入力]ボタンを選択し、(直階段)を選択し、入力します。

始点高を[床高:600mm]+[1の段差:177mm]=777mmに設定し、[了解]ボタンをクリックすると入力できます。