※このテクニカル講座は、 Ver 4.00c を基に作成しております。
 

 
EpoCAD V4から、自動積算拾い出しに集計計算リスト機能が追加されました。V3では、外部仕様やオプションマクロとして、マクロで積算処理を行っていましたが、集計計算リスト機能により、拾い出し数量の設定が簡単に追加・変更することができます。

今回は、集計計算リストの追加の方法を解説していきます。
 


 
集計積算リストでは、図面からは積算できない項目(諸経費など)や、計算を利用する場合に使用します。

【仕様・構造図】プログラムの[自動積算拾い出し]メニューをクリックします。

画面右上の[初期設定]/[集計積算リストの作成]を選択します。
 
 
[追加集計の設定]ダイアログが表示されます。
 
 
 
集計計算リストに、「プレカット加工費」を木材(構造・羽柄・造作)の材積(立米)で拾い出す
リストを追加してみましょう。
 
■ 01. 部材単価の登録
 
立米単位の部材単価を登録します。

(ユーティリティ)/(部材単価登録)を起動します。
 
[項目選択]ダイアログから、「プレカット加工費(立米)」を登録する項目を選択し、[開く]をクリックします。

※ 今回は、延べ面積単位で拾い出す「プレカット加工費」単価が標準で登録されている項目を選択します。
 
選択した項目の単価表が開かれます。
コードの入力を行います。一番下の行など空いた行のコードの欄をダブルクリックし、5000と入力し[Enter]キーで確定します。
上の行とコードが続き番号でない時は1行空いて入力されます。

※単価をユーザー登録する際は、5000以降に登録してください。(製品アップデート時の上書防止のため)
 
[部材名]・[摘要]・[単位(m3)]・[見積単価]・[実行単価]・[発注先名]・[分類コード]を入力します。( 54)
 
 
[部材単価登録システム]を記録して終了します。
 
 
■ 02. 集計計算リストのリスト名称追加
 
[追加集計の設定]ダイアログに「プレカット加工費(立米)」を追加登録します。
 
[分類項目]から「大工工事」を選択し、リストから空欄部分を選択します。
[リスト名称登録]ボタンをクリックし、[文字の入力]ダイアログにリスト名称を入力し、[設定ボタンをクリックします。]

※ 既存のリスト名称を修正(変更)する場合は、既存のリストを選択し、[リスト名称登録]ボタンをクリックすることで修正(変更)することができます。
 
 
※ [分類項目]を追加する時は、空欄部分を選択し、[分類名登録]ボタンをクリックすることで追加することができます。また、既存の分類名を修正(変更)する場合は、既存の分類名を選択し、[分類名登録]ボタンをクリックすることで修正(変更)することができます。
 
 
■ 03. 集計リストの内容設定(拾出数量の計算根拠の内容)
 
集計リストに計算根拠を追加します。計算根拠は[集計根拠数量の項目]から選択します。

[集計根拠数量の項目]から、「木材関係数値」−「木構造材材積m3」を選択し、[計算根拠の内容に追加]ボタンをクリックします。
[集計リスト内容]中の[拾出数量の計算根拠の内容]に追加されます。
 
 
今回は、「羽柄材」・「造作材」もプレカット加工する場合の積算ということなので、[集計根拠数量の項目]から、「木材関係数値」−「木羽柄材材積m3」を選択し、[計算根拠の内容に追加]ボタンをクリック、「木材関係数値」−「木造作材材積m3」を選択し、[計算根拠の内容に追加]ボタンをクリックします。

[集計リスト内容]中の[拾出数量の計算根拠の内容]に追加されます。
※ [拾出数量の計算根拠の内容]の項目名の左側の「+」はクリックすることで、[+]・[−]・[×]・[/]・[+]・・・と変更することができます。根拠数量から除外したい項目があるときに引いたり、寸法から面積を算出したいときに掛けたりと計算することができます。
 
 
 
■ 03. 集計リストの内容設定(数量算出基準係数)
 
[数量算出基準係数]を設定します。数値部分をクリックすることで設定することができます。

今回は、各木材の立米数量をそのまま使用するので、「1.0」のままで使用します。
また、丸め処理を設定できます。
 
この[数量算出基準係数]は、いろいろなケースに利用することができます。
<利用例>
@ 単位を変更する
「m」拾い出したものを「cm」で積算する場合や、「u」を「坪」で換算する場合。
A 拾い出し長から部材の本数を算出する
部材の寸法(長さ)で割ることにより、本数を算出できます。
B 拾い出し数量を割増(引)する
数量を多めに積算する場合や、割引処理をする場合。
※ ここでの割増(引)処理は、拾い出し数量を割増(引)するもので単価は変更されません。
 
 
■ 04. 集計リストの内容設定(拾出単価)
 
■ 01 で設定した、部材単価を設定します。

[拾出単価]部分をクリックし、下部に表示される部材単価表より、部材単価をダブルクリックすることで、設定することができます。
 
 
 
■ 04. 集計リストの内容設定(その他)
 
 
@ 集計
設定した拾出単価と同じものが他に拾い出されていた時に、集計結果を合算して1つの項目にする(合算)か、別項目で拾い出す(単項)かを設定します。
A 拾出集計実行条件
拾い出しの条件を設定できます。
例: 「延べ面積」 「100.0」u 「以上」のときに拾い出します。
B 備考名称
積算書の「摘要」欄に表示させる内容を設定します。
 
設定が終了したら、[了解]ボタンをクリックします。
 
 
 
積算を実行します。

[積算の開始]ボタンをクリックします。
 
[集計内容の設定]ダイアログが表示されます。

[集計部材内容リスト]に<Step01>で設定した集計計算リストの内容が表示されます。
[実行]部分に「○」が表示されているものが、実行する項目になります。
 
[集計部材項目]から、[4-大工工事]を選択すると、<Step01>で設定した内容が表示されます。
既存の「プレカット加工費」の実行欄を「−」にし、「プレカット加工費(立米)」を「○」に設定します。

※ 集計計算リストの内容を確認する場合は、[集計内容確認]ボタンをクリックして[集計内容名]を選択すると、確認することができます。また、集計計算リストの修正もすることができます。
 
@ 部屋別集計の方法
初期値で集計 ユーティリティの仕様設定で設定している集計方法を適用します。
部屋単位で集計 初期値に関係なく部屋単位で集計します。
部材単位で集計 初期値に関係なく部材単位で集計します。
A 単価仕切り率
「木構造材」・「羽柄・造作材」・「新建材」・「外部建具」・「内部建具」・「住器機器」の仕切り率を設定できます。
B 集計内容設定
外構(「濡れ縁.テラス」・「ウッドデッキ」・「外構エクステリア」)を積算するかどうかを設定します。
C 設備図集計設定
設備図(「電気設備」・「給排水設備」)を積算するかどうかを設定します。
 
設定が終了したら、[自動積算の実行]ボタンをクリックします。自動積算が実行されます。
「プレカット加工費(立米)」が木工事に拾い出されます。
 
 
 
 
積算の開始の前に設定した、集計計算リストの実行内容、部屋別集計の方法、単価仕切り率、集計内容設定、設備図集計設定をあらかじめ登録しておくことができます。

標準では、基礎の種類(布・ベタ)ごとに方法を分けています。このように、積算の実行方法で登録すると、実行時の設定の手間が省けます。
 
[集計方法名リスト]から、名称登録するリストを選択し、[名称登録]ボタンをクリックします。名称を入力し[設定]ボタンをクリックすると、選択したリストに登録されます。

※ 方法名称を選択した状態で、[初期値に設定]ボタンをクリックすると、[積算の開始]をしたときに、選択される方法を初期設定することができます。
 
<Step02>の要領で設定を行い、[設定値の保存]ボタンをクリックすると、選択した集計方法名リストに保存されます。