※このテクニカル講座は、 Ver 4.00c を基に作成しております。
 

 
【ハイレンダー】プログラムは、【鳥瞰図】・【外観立面図】・【パース】をフォトンマッピングという描画手法を使って影処理を施した画像を作成するプログラムです。

【パース】からフォトンマッピングを使って画像出力することができますが、外観のリアルな画像を作成するのであれば、【外観立面図】での処理を利用した方が時間短縮になります。また、鳥瞰図のリアルな画像は、建物内部全体のイメージを作成することができます。

【ハイレンダー】プログラムを使って、鳥瞰図の画像を作成してみましょう。
 


 
平面図の入力が終了したら、[作業項目]メニュー/[鳥瞰図]を選択して、鳥瞰図を起動します。

表示に関する設定([表示腰高の変更]や[外構の表示]など)を行います。
※ 【ハイレンダー】では表示に関する設定はできません。

[ハイレンダー出力]メニューをクリックし、【ハイレンダー】プログラムを起動します。
 
 
 
 
【ハイレンダー】では、描画環境を「Direct3D」「OpenGL」から選択できます。

右図のようなメッセージが表示された場合は、「DirectX」の描画環境は使用できず、「OpenGL」の描画環境で起動されます。パフォーマンス(ハードウェアアクセラレータ)を下げているとこのような現象が起こります。

※ 描画環境の選択は、[ツール]メニュー/[オプション]で行います。


 
 
 
正常に起動しない場合、DirectXが導入されていない、またはDirectXのアップデートが必要な可能性があります。以下のURLよりダウンロードしてインストールを行ってください。
DirectXホームページ : http://www.microsoft.com/japan/windows/directx/default.mspx

※ 描画環境を「Direct3D」で使用するとき
@ DirectX 8.0 以降を導入(アップデート)してください。
A ビデオカードのドライバソフトを最新のものに、特に DirectX 8.0 以降対応のドライバソフトにアップデートすることをお勧めします。ドライバソフトはメーカーWEBサイトから入手してください。
 
 
Direct3D Direct3Dは市場でよく使われているため、グラフィックボード対応メーカーが多く、ハイレンダーに関しては、OpenGLに比べて動きが早いが、UNIXなどのWindows以外の環境では使えず、パフォーマンス(ハードウェアアクセラレータ)を下げていると使えない。
 
OpenGL UNIXなどのWindows以外の環境でも使えるが、グラフィック対応メーカーにばらつきがあり、グラフィックによっては使えないこともある。
 
 
 
■ 01. 背景の設定
 
[編集]メニュー/[背景の設定]を選択します。

[背景画像の選択]ダイアログの[地面]−[画像]をクリックします。
[カラーテーブル登録]より、地面に設定する背景ファイルを選択し、[了解]ボタンをクリックします。
[背景画像の選択]ダイアログも、[了解]ボタンをクリックします。

※ 視点位置などで必要であれば、[天空]・[背景]も設定してください。
 
 
[地面]に選択した背景が表示されます。
 
 
 
■ 02. 光源の設定
 
鳥瞰図は天井がないため、天井に入力している証明器具の部品の光源が反映されません。照明器具がある場所などに仮想光源を設定する必要があります。
※ 【外観立面図】は、太陽の光源だけ設定されています。【パース】は光源の設定内容が反映されます。
 
[編集]メニュー/[光源の設定]を選択します。

[光源リスト]ダイアログが表示されます。
リスト中に「太陽」は設定されています。
設定を夜にするときは、設定を[消灯]にするか、光源パラメータ([環境率]・[減衰率]など)の数値を調節します。

右図のリスト中には、太陽以外に2つの光源が設定されています。これら光源は部品に設定されている光源です。このプランでは「ユニットバス」と「洗面化粧台」に設定されている光源です。
必要に応じて光源をリストから選択し、光源の色([赤]・[緑]・[青])や光源パラメータを変更しましょう。
 
照明器具設定部分に光源を追加します。
[光源追加]ボタンをクリックします。リストの空欄が選択されます。
 
光源の設置する座標を設定します。
[参照]ボタンをクリックします。

画面が光源配置モードの切り替わります。
光源をマウスのL(左)ボタンでドラッグすると光源が移動します。
 
光源を移動できたら、[Enter]キーを押下します。
 
光源が追加されます。光源の色光源パラメータを必要に応じて変更してください。

光源の属性を必要に応じて変更してください。
光源の属性は、「直接・間接・環境」「間接・環境」「環境」の順で切り替わります。
部屋の内部に設置する光源の場合は、基本的に「直接・間接・環境」で設定します。「直接・間接」は、境界のはっきりした強い影を省いた表現をしたいときに設定します。「環境」は太陽のように建物の外部から照らす光源のときに設定します。

※ 光源は直接座標を入力しても設定できます。


−光源の高さについて−

鳥瞰図での光源の高さは、壁の高さより光源が高いと壁の影ができてしまいます。(「直接・間接・環境」で設定したとき)
[配置初期高さを固定]ボタンをチェックし、壁より低い高さを設定していれば、常に設定した高さで光源の追加ができ、壁の影ができることはありません。高さの初期値は、「壁の高さ-0.05」です。
 
 
 
光源を8箇所以上設定した場合、画面上では先頭に「☆」が表示された8箇所の光源のみが点灯された表現になります。
ただし、画像出力の際は、状態を「点灯」に設定した光源全てを点灯された表現で出力されます。
 
 
同様に、他の照明器具の位置などにも光源を追加します。
 
 
 
鳥瞰図をフォトンマッピングで画像出力します。

[レンダリング]メニュー/[画像出力]を選択します。

[レンダリング画像出力]ダイアログが表示されます。
[ファイル名]・[ビットマップサイズ]を設定し、効果は[フォトンマッピング]をチェックします。[詳細設定]ボタンをクリックすると、[フォトンマッピング プロパティ]ダイアログが表示され、フォトンマッピングに関する設定を行うことができます。

設定が終了したら、[了解]ボタンをクリックします。レンダリング処理が始まり、画像出力されます。


   
 
 
 
 
−記録−
【ハイレンダー】でのパースデータ、光源・背景の内容、視点位置などを記録することができます。

[ファイル]メニュー/[名前を付けて保存]を選択し、ファイル名を設定し記録します。
【ハイレンダー】の記録は、[Datavg]フォルダに「.phm」という拡張子で保存されます。
 
−終了−
【ハイレンダー】を終了すると、【3DCAD】に戻ります。
※ 【ハイレンダー】を直起動した場合は、【3DCAD】には戻りません。