濱崎先生が強力サポート!「濱崎塾」
週刊濱崎塾(毎週月曜日更新)
今週の質問(2019.02.12)
建築工事に関する諸手続きについて、「液化石油ガス300kgの貯蔵用タンクを設置するので、消防署長に届出をした」とあります。また別の記述で、「危険物貯蔵所設置許可申請は、その設置される区域により都道府県知事、市町村長に行う」とあります。これらは、危険物の量や数量で提出先が変わるのでしょうか?
危険物の量や数量で「提出先」が変わるわけではないよ。
液化石油ガスや圧縮アセチレンガスなどは、非常に危険で、火災時に重大な支障を生じるおそれがあるので、消防署長に「届出」をするというきまりがあるんだ。(消防法第9条の2第1項)
それとは別に、危険物などの製造所・貯蔵所などを設置するときは、その設置される区域により、都道府県知事、市町村長に「許可申請」を行う必要があるんだよ。(消防法11条)
つまり、
- ・危険物などの貯蔵や取扱いをする場合は「届出」が必要
→届け出る相手は消防署長 - ・貯蔵所を設置する場合は「許可申請」が必要
→許可申請する相手は都道府県知事、市町村長
という区別が成り立つんだ。
今回の記述内容の、「液化石油ガス300kgの貯蔵用タンクを設置するので、消防署長に届出をした」というのは、液化石油ガスを貯蔵したり取り扱ったりすることに対しての届出を消防署長に行ったという意味になるね。
そして、「危険物貯蔵所設置許可申請は、その設置される区域により都道府県知事、市町村長に行う」というのは、危険物貯蔵所を設置することに対しての許可申請を都道府県知事、市町村長に行う、という意味になるんだ。
今回のような記述の場合は、「届出」と「許可申請」で区別すると分かりやすいよ。