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今週の質問(2019.03.11)
用語について、「建築主事」、「特定行政庁」、「指定確認検査機関」などの違いがよくわかりません。
まず、それぞれが何条で規定されているのかを確認してみよう。異なった意味を持つ言葉だけれど、建築主事は「個人」、特定行政庁は「公人としての個人(市町村長や都道府県知事)」、指定確認検査機関は「法人」の意味になることも大切なポイントだよ。
建築主事 | 建築基準法第4条 |
---|---|
特定行政庁 | 建築基準法第2条36号 |
指定確認検査機関 | 建築基準法第77条18~35 |
次に、それぞれの意味について詳しく見ていこう。
建築主事は、建築基準法第4条に規定されているんだけれど、いくつかの条件を満たした個人のことを指す言葉だよ。
- ・市町村または都道府県の吏員(地方公務員、公共団体職員)である
- ・適合判定資格者検定に合格し、登録を受けた者である
この2つの条件を満たした人の中から、「市町村長または都道府県知事が任命した者」のことを、建築主事というんだ。
主に建築物の建築等に関する申請及び確認、完了検査などに関する業務を行っているよ。
特定行政庁は、建築基準法第2条36号に規定されているんだけれど、建築主事を置いている地域かどうかによって、意味が異なるんだ。
建築主事を置く市町村の区域においては、その市町村長のことを、特定行政庁と呼んでいるよ。
建築主事を置かない市町村については、都道府県知事のことを、特定行政庁と呼ぶんだ。
さらに、東京都の区(特別区)の場合は、区長のことを、特定行政庁と呼んでいるから、3つの区別があるね。
特定行政庁、ときくと、その名前のイメージから、役所などの組織や、庁舎などの建物を連想するけれど、実際は個人のことを指しているんだ。
指定確認検査機関は、建築基準法第77条の18~35に規定されている法人のことを指す言葉だよ。
確認や検査に必要な審査能力と公正な業務を実施できる機関のことで、都道府県知事や国土交通大臣が指定する法人のことを、そう呼んでいるんだ。
実際の確認・検査の業務は、建築基準適合判定資格者検定に合格し、登録を受けた確認検査員が行っているよ。
(建築基準適合判定資格者検定は、建築確認制度の民間開放にともなって、従来の建築主事検定が建築基準法第5条にのっとって、この検定に改められているので、他の名称と混乱しないように気をつけよう。)
法規は慣れない言葉がよく出てくるよね。そんなときは、何の法律で、何条で、規定されているのか、どんな意味を持つのかを、まとめてみると分かりやすいぞ。