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今週の質問(2019.03.18)

鉄骨工事の溶接において、裏あて金とエンドタブは違うものですか?また、溶接後、エンドタブは母材からはみ出しているようですが、切り落としたりしないのですか?

裏あて金とエンドタブは、目的も形状も異なっているよ。まず、それぞれの目的から確認していこう。

裏あて金は、突合せ溶接(完全溶け込み溶接)に用い、母材を効率的に固定する役割を担っているよ。

突合せ溶接は、接合しようとする母材の端部を切り欠き、グルーブ(みぞ)をつくって、その中に溶着金属を満たしていく溶接のことだけれど、ここに裏あて金を付けることによって、いくつも利点が増やせるんだ。

裏当て金

例えば、ルート間隔を増やすことができるもその利点のひとつだね。裏あて金がないと、0mm~3mmほどしか対応できないのに対して、裏あて金を付けるだけで6mm以下まで対応できるようになるんだ。施工性がよくなるから、作業効率もよくなるぞ。
さらに、裏あて金によって片面だけの溶接で済むようになるので、経済性にも優れているということも、利点だね。

ただし、あくまでも裏あて金は仮設プレートの役割となるので、構造材にはならないことも、併せて覚えておこう。

一方、エンドタブは、突合せ溶接(完全溶け込み溶接)においての始端と終端の溶接不良を防ぐ役割を担っているんだ。

エンドタブ

溶接するときに、特にアクシデントが起きやすいのは、中央部分ではなく、初端と終端なんだ。エンドタブを、母材からはみ出した位置に付け、溶接するときの初端と終端をエンドタブ上にもってくることによって、母材への影響をなくすことができる。それが、エンドタブの目的なんだよ。
つまり、溶接不良が起きやすい箇所を、母材からあえてはみ出した位置につくり、母材のアクシデントを起こさないようにする、ということだね。

エンドタブは、本来の母材の形状に付加してつける補助材なので、応力伝達上問題がある箇所においては、切り落とすことが多いぞ。(もちろん、組み立てや加工に影響がなければ、除去しなくても大丈夫だ。)

似ている部材、似ている名称、混乱することも多いけれど、そんなときは目的や用途を考えてみるのがオススメだ。苦手をつぶして、合格へ一歩ずつ進んでいこう。

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