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今週の質問(2019.09.30)
鉄筋コンクリートの梁及びスラブの打継ぎ位置について、「応力の小さい『スパンの中央』または『端から1/4付近』に設ける」とあります。
梁の下の中央部分は引張応力が大きくはたらくイメージがあるのですが、なぜ中央で継いでもいいのでしょうか?
コンクリートの打継ぎについての問題だね。
まず覚えておいてもらいたいのが、打継ぎ箇所は、原則としてまず「せん断力が小さい箇所」に設けるということだ。
質問をくれた「梁の下の中央部分の引張応力」というのは、「曲げ応力(モーメント)」にあたる。
鉄筋コンクリート造の梁やスラブにこの曲げる力がかかった時は、コンクリートではなく、内部の鉄筋が力に対抗(力を負担)するんだ。
つまり、コンクリートの打継ぎ部は「せん断力が小さい箇所」に設けることを優先して、それが難しい場合は、「曲げ応力の小さい箇所」に設けるようにするんだよ。
では、鉄筋コンクリートの梁又はスラブを右のような簡単な図①でイメージしてみよう。
ここにかかってくる力を書き込むと、図②のようになる。
これを踏まえると、Q図(せん断力図)、M図(モーメント図)は③、④のような図になるんだけど…
Q図を見ると、せん断力が0となる箇所が「スパンの中央」
M図を見ると、曲げ応力が0となる箇所が「端から1/4付近」
となっていることが分かるね。
これを元にして、打継ぎ部の位置は指定されているんだよ!イメージして覚えておくようにしよう!