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週刊濱崎塾(毎週月曜日更新)
今週の質問(2020.05.11)
木材の「木表」と「木裏」とは何ですか?
木工事の木材についての質問だね。
まず、木材の製材の仕方について見てみよう。
木材は、原木(丸太)の状態から、「木取り」を行って、角材や板材に製材するんだ。
「木取り」とは、丸太からどのような部材を切り出すかを決めることをいうんだけど、丸太は、均一な材質ではないから、切り出す場所によって、部材の性質が変わってくるんだよ。
例えば、右の写真のように、板材を切り出したとしよう。このとき、板材の樹皮側の面を「木表」、樹心側の面を「木裏」と呼ぶんだけど、切り出したときはまっすぐでも、板材が乾燥して反ると、木裏側が出っ張る性質がある。
この性質を知らないで、板材である敷居・鴨居に、ふすまなどの建具の戸溝を設けてしまうと、将来、建具の開閉が硬くなる不具合が起きてしまうんだよ。どういうことかというと、図のように、戸溝を木裏に設けてしまうと、建具が上下に押されるような形になって、開閉が硬くなってしまうことだね。なので、戸溝は必ず木表側に設けるんだ。
ということで、覚え方は、「裏を表(見える方)に出さない」だ!
木材を使用するときは、材料の性質を十分に把握しておくことが重要なんだということを覚えておこう!