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週刊濱崎塾(毎週月曜日更新)
今週の質問(2020.08.03)
矩計図って初めて見たのですがどうやって描いていったらいいの?
大学に通っててもあまり馴染みのない受験生はたくさんいると思う。実務に出て初めて見たって人も多くいると思うが、矩計図とはずばり一言で言うなら「断面図の詳細版」だ。
建物の一部を切断して納まり・寸法等を細かく記入したもので、基礎から軒先までの主要な外壁の各部分の高さや材料・仕上げ材や断熱材やその他の各部材の仕様や収まりを明記するんだ。
近年の2級建築士製図試験では部分詳細図(軒先・胴差・基礎廻り)が要求されてきたんだが、今年は「矩計図」が要求されたので戸惑う受験生も多いと思う。しかしこの矩計図も他の平面図や伏図等の図面と一緒でちゃんと練習さえすれば必ず描けるようになるから挫けずに描けるようになろう!
特にこの3点を理解しておこう!
- ①基準寸法を覚える
軒高・1階床高、階高、屋根勾配など、主要な基準寸法や仕上げ材料等は何度も描いて覚えてしまおう。 - ②構造(骨組み)を理解する
小屋梁、軒桁、床梁、胴差の寸法は、構造的な理解が出来ないと描けないので、構造的な理解と合わせて伏図との関連を念頭におきながら覚えよう。また部材の緊結に使用される金物(アンカーボルト、羽子板ボルト等)は学科で学んだ内容を思い出しながら、設置場とその役目を理解する事が重要だ。 - ③マス目を有効活用する
矩計図は縮尺が1/20の図面なのでマス目を有効に利用して描こう。(スケールを当てなくても簡単に描ける箇所等)
この3点を理解したうえで一回見本を見ながらでもいいから矩計図を描いてみよう。
そうすれば大まかな部分は理解できてくると思うので、あとは他の図面と同様に各部分をまんべんなく徐々に作図の密度を高めていけば描ける様になっていくはずだ!
まだ製図試験まで時間があるから、まずはひたすら描いて苦手意識を克服していこう!