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今週の質問(2021.01.18)
鉄骨工事で行う高力ボルト接合の「マーキング」とは何ですか?
「マーキング」についての質問だね。
まず、「高力ボルト接合」とは何か、確認してみよう。
「高力ボルト接合」とは、高力ボルトを使用して、部材を強い力で締め付けることにより生じる摩擦力によって、接合する方法のことだ。
高力ボルトの締付け作業は、部材の密着に注意して、「一次締め」 ⇒ 「マーキング」 ⇒ 「本締め」の3段階で行うんだ。
「マーキング」とは、一次締めの後に、ボルト・ナット・座金・母材にわたって、白のマーカーで線を引くことを言うんだ。
「マーキング」の役割は、本締め後の線のズレによって、本締めが確実に行われているかを判断するために行うんだ。本締め後の線のズレの状態で、共回り・軸回りを起こしていることがわかるんだ。
共回り:ナットを回転させると、座金またはボルトがナットと共に回転してしまう現象
軸回り:ナットと座金が動かずに、ボルトが回転してしまう現象
共回りや軸回りを起こしてしまうと、十分な締付け力が得られず、高力ボルト接合に必要な摩擦力が生じなくなってしまうんだ。
「マーキング」は、本締め前に必ず行う必要がある事と、また、共回りなどの不具合が生じたボルトは、新しいものに取り換えることも覚えておこう!