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今週の質問(2021.04.26)
1室で天井の高さが異なる場合の、天井の高さの算定の方法を教えてください。
居室の天井の高さは2.1m以上としなければならないのはわかっているけど、1室で天井の高さが異なる場合はどうすればいいのか?、って思ってしまう人はいるんじゃないのかな?
さっそく、下の例題を考えてみよう。
張り間方向に図のような断面(桁行方向には同一)を有する各室の天井の高さについて、建築基準法の「居室としての規定」に適合するものはどれか考えてみよう!
●まず、居室には、快適な室内環境を確保するために、令21条1項によって天井高が2.1m以上とすることが規定されているんだ。
●そして、令21条2項には、天井の高さは、室の床面から測り、1室で天井の高さが異なる場合は平均の高さによるものとあるんだ!
平均の高さは、室の容積を床面積で割るとわかるんだけど、上の図のように、室の奥行が一定であれば、室の断面積を底辺の長さで割っても結果は同じなんだ。だから、
平均天井高=
室の容積床面積
=
室の断面積底辺の長さ
を把握しておこう!
まず、左図は、円の面積を求めることができれば大丈夫だね。
半円の断面積は、
2.5m×2.5m×
π2
=2.5m×2.5m×
3.142
=9.8125m2になり、
天井高さは
9.8125m25m
=1.9625mになる。
真ん中の図は、
断面積は、6m×2m+2m×3m=18m2で、
天井高さは
18m28m
=2.25mになる。
右図は、四角形と三角形の合計だから、
断面積は5m×0.5m+
5m×3m2
=10m2で、
天井高さは
10m25m
=2mとなる。
それぞれの平均の天井の高さが求まったね。真ん中の室のみが居室として認められるんだ!
1室の天井の高さが異なる場合でも、簡単に天井の高さを算定することができるね!