2026年 2級建築士 設計製図課題発表

令和8年 二級建築士試験
「設計製図の試験」の課題

商店街に建つ併用住宅
(木造3階建て)

[要求図書]

  • 1階平面図兼配置図[縮尺1/100]
  • 各階平面図[縮尺1/100] 
  • 床伏図兼小屋伏図[縮尺1/100]
  • 立面図[縮尺1/100]
  • 部分詳細図(断面)[縮尺1/20]
  • 面積表
  • 計画の要点等
  • (注1)各階平面図については、試験問題中に示す設計条件等において指定します。
  • (注2)答案用紙には、1目盛が4.55ミリメートル(部分詳細図(断面)については10ミリメートル)の方眼が与えられている。

[注意事項]

  • 試験問題を十分に読んだうえで、「設計製図の試験」に臨むようにしてください。
  • なお、建築基準法等の関係法令や要求図書、主要な要求室等の計画等の設計与条件に対して解答内容が不十分な場合には、「設計条件・要求図書に対する重大な不適合」と判断されます。

令和8年 課題分析

【課題のテーマについて】

 今年の課題は、「商店街に建つ併用住宅(木造3階建て)」です。
 木造併用住宅は過去に出題例がありますが、木造3階建ては初めての出題となります。

  •  近年の木造の併用住宅の試験課題としては、
  •   ○令和2年の「シェアハウスを併設した高齢者夫婦の住まい(木造2階建て)」
  •   ○令和1年の「夫婦で営む建築設計事務所を併設した住宅(木造2階建て)」
  •   ○平成25年の「レストラン併用住宅(木造2階建)」
  •  があります。

  •  なお、鉄筋コンクリート造の課題では3階建てが出題されており、近年の鉄筋コンクリート造の併用住宅の試験課題としては、
  •   ○令和3年の「歯科診療所併用住宅(鉄筋コンクリート造)」、
  •   ○平成30年の「地域住民が交流できるカフェを併設する二世帯住宅(鉄筋コンクリート造(ラーメン構造)3階建て」
  •  等があります。

  •  今回出題された「商店街に建つ併用住宅(木造3階建て)」から読み取れるテーマは以下の3つです。
  •   ○商店街
  •   ○併用住宅
  •   ○木造3階建て

  • 「商店街」は立地条件や周辺環境を考慮した店舗等の計画
  • 「併用住宅」は家族構成等による住宅部分の考え方
  • 「木造3階建て」は構造計画、垂直動線の計画
  •  これらについて十分な理解が必要です。

 また、今年から設計製図試験に法令集の携行が可能となりました。
 建築基準法の適合に対する学習もポイントになります。

[1]要求図書(図面等)について

 今年の「要求図書」は次のように公表されました。

【要求図書】

「1階平面図兼配置図」「各階平面図」「床伏図兼小屋伏図」「立面図」「部分詳細図(断面)」「面積表」及び「計画の要点等」

 「部分詳細図(断面)」については、「床伏図兼小屋伏図」や「平面図」との整合性も求められます。
どの部分の作図を指定されても描けるように建築物全体を理解することが必要です。
 また、「計画の要点等」における「工夫した事項や設計意図」等の文章表現(記述)図面との整合性も重要になります。
 なお、「仕上表」は要求されませんでしたが、部分詳細図のほかに立面図等で仕上げの記載が求められる可能性があります。

[2]近年の試験結果の分析

 近年の試験結果における特徴は、次のようになります。

出題 ランクⅠ ランクⅡ ランクⅢ ランクⅣ
木造 R07 46.4% 3.5% 25.0% 25.1%
RC造 R06 47.0% 4.7% 37.1% 11.1%
木造 R05 49.9% 5.7% 37.9% 6.5%
R04 52.5% 7.7% 30.7% 9.1%
RC造 R03 48.6% 7.7% 31.9% 11.8%
木造 R02 53.1% 6.9% 32.6% 7.4%
R01 46.3% 12.5% 30.1% 11.1%

 「ランクⅠ」が合格です。合格率は例年50%前後(令和元年~7年の平均:約49.1%)です。
 令和元年以降「ランクⅢ」の割合が増え、「ランクⅣ」と合わせると約43.9%となっています。「ランクⅢ」、「ランクⅣ」にならない力をつければ、合格率は約87.5%になります。

 「未完成」や「失格項目」によって不合格になる「ランクⅣ」、大きな減点項目によって不合格になる「ランクⅢ」にならないためには、【速く正確に問題文を読み取る力】と【速く正確に図面を仕上げる作図力】が特に重要な条件です。

【課題の検討】

 今年の課題について、検討が必要な事項

(1)敷地条件
  • ・敷地の規模:200m2~250m2程度
(2)併設される店舗等
  • 歯科診療所、シェアハウス、設計事務所、カフェ、レストラン、陶芸作家のための工房のある店舗、喫茶店、動物病院、工房のある工芸品店、英会話教室 等
(3)屋外施設
  • ①駐車スペース(車椅子使用者用等)
    1~2台程度
  • ②駐輪スペース
    3~6台程度
  • ③その他
    屋外テラス、緑化スペース、屋外スロープ、
    花壇、菜園等
(3)延べ面積
  • ・140m2~250m2程度
(4)人員構成
  • ・家族構成3~6人程度
    その他、従業員なども想定されます。
(5)要求室
  • ①玄関 ②居間・食事室・台所 ③夫婦寝室 ④祖母室 ⑤子 供室 ⑥多目的室(予備室) ⑦趣味室 ⑧和室 ⑨浴室 ⑩洗面脱衣室 ⑪便所 ⑫納戸 ⑬家事室 等
  • ※その他:
    ①エレベーター ②吹抜け ③バルコニー ④自動車車庫 等

【過去の出題分析を踏まえた課題対策】

 近年の試験は、出題者の意向を汲み取り、受験者として適切な解答ができる能力があるかどうかを確認する出題となっています。そのためには、問題文を正確に読み取り、出題者の意向を取り入れて計画することが重要です。

 また、課題の公表の際、要求図書とともに「注意事項」も公表されました。
 建築基準法等の関係法令や要求図書、主要な要求室等の設計与条件に対して解答内容が不十分な場合には、「設計条件・要求図書に対する重大な不適合」と判断されます。

 試験対策として、建築基準法等の関係法令の理解、出題者側の意向を実習課題を通して汲み取る訓練をしながら、設計製図の練習を進めることが合格への近道です。


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