2024年 2級建築士 設計製図試験合格発表

2024年の二級建築士の設計製図試験の合格率や採点項目、
課題のポイントなど、詳細をご確認いただけます。

2級建築士 設計製図試験実績 当学院受講生合格者数 1,734名 合格占有率37.1% [合格実績詳細]

合格実績が証明製図なら日建学院

  • ※日建学院の合格実績には、模擬試験のみの受講生、教材購入者、無料の役務提供者、過去受講生は一切含んでおりません。
  • ※2024年12月5日 18:00時点での速報値です。

試験データ

  2024年 2023年
学科の試験 設計製図の
試験
学科の試験 設計製図の
試験
試験日 7月7日(日) 9月15日(日) 7月2日(日) 9月10日(日)
実受験者数 17,602人 9,947人
(うち、
製図から
3,910人)
17,805人 9,988人
(うち、
製図から
4,523人)
合格者数 6,883人 4,680人 6,227人 4,985人
合格率 39.1% 47.0% 35.0% 49.9%
最終 実受験者数 a 21,512人 22,328人
合格者数 b 4,680人 4,985人
合格率 b/a 21.8% 22.3%

2024年 2級建築士設計製図課題

令和6年 二級建築士試験
「設計製図の試験」の課題

観光客向けのゲスト
ハウス(簡易宿所)
〔鉄筋コンクリート造〕

[要求図書]

  • 1階平面図兼配置図[縮尺1/100]
  • 各階平面図[縮尺1/100]
  • 立面図[縮尺1/100]
  • 断面図[縮尺1/100]
  • 部分詳細図(断面)[縮尺1/20]
  • 面積表
  • 計画の要点等
  • (注1)各階平面図については、試験問題中に示す設計条件等において指定します。
  • (注2)答案用紙には、1目盛が5ミリメートル(部分詳細図(断面)については、10ミリメートル)の方眼が与えられている。

[注意事項]

  • 試験問題を十分に読んだうえで、「設計製図の試験」に臨むようにしてください。
    なお、建築基準法等の関係法令や要求図書、主要な要求室等の計画等の設計与条件に対して解答内容が不十分な場合には、「設計条件・要求図書に対する重大な不適合」と判断されます。

総評

2024年 合格率

受験者数は9,947人、合格者は4,680人、合格率は47.0%となり、昨年よりも2.9%低い結果となりました。
昨年に続き、合格率が40%台と厳しい結果となりました。

近年の傾向として、合格まであと一歩のランクⅡの割合が4.7%と極めて低く、ランクⅢ・ランクⅣの合計が48.2%と高い割合になっています。

公益財団法人 建築技術教育普及センターから発表された「設計製図試験」の合否判定基準における採点結果の区分等の欄に、

○解答の傾向
「未完成」、「主要室の欠落」「設計条件の違反(喫茶スペース・談話コーナー等の席数、屋外広場の計画、非常用電源室の配置の計画が不適当なもの)」、「要求図書の違反(防火設備の表示が不適当なもの)」に該当するものが多かった。

とあり、ランクⅣ(図面の未完成や失格要件)は11.1%(昨年+4.6%)と昨年よりも増加し、ランクⅢ(設計条件違反)は37.1%(昨年-0.8%)という結果となりました。
これは、問題文の読み取り・確認不足、要求室の特記事項の対応不足等が要因と考えられます。

近年の合否判定結果の内訳

合格率(ランクⅠ)及びランクⅡ~Ⅳの分布は、下表のとおりです。

2024年の試験において
合否を分けた採点項目

採点のポイントと減点項目と思われる点を挙げてみます。

主な失格項目

  1. 鉄筋コンクリート造2階建てでないもの
  2. 要求図書のうち図面が1面以上未完成
  3. 図面相互の重大な不整合(上下階の不整合等)
  4. 延べ面積が、「250m2以上、300m2以下」に適合していないもの
  5. 要求室等のうち、次のいずれかの室が欠落又は設置階が違っているもの
    1階:エントランスホール・観光案内所、管理人室、喫茶スペース、多目的室、非常用電源室
    2階:客室、談話コーナー
    屋外:屋外広場
  6. 著しく非常識な計画(エレベーター、階段の欠落等)

課題の特色に対する減点項目

  1. 屋外広場を道路に隣接して設けていない・南側の公園と一体的に活用できる計画としていない
  2. 喫茶スペースに屋外広場と直接行き来できる出入口を計画していない
  3. 客室を公園側若しくは道路側に向けて計画していない
  4. 談話コーナーを各客室からの動線に配慮した位置に計画していない
  5. 非常用電源室を蓄電池の搬入・搬出に配慮した計画としていない
  6. 道路に直接面していない客室のバルコニー前面に有効幅員1.5mの空地及び避難経路を確保していない
  7. 延焼ラインが正しく記載されていない・延焼ライン内の外壁の開口部に防火設備を計画していない
    ※敷地南側の公園側には、延焼ラインは存在しない

課題のポイント

今年の課題のポイントを整理すると次のようになります。

地域の観光情報提供・近隣住民の交流のためのイベント・打ち合せ等を行う交流スペースとしても使用する喫茶スペースの計画

  • ★屋外広場と直接行き来できる計画としているか
  • ★厨房を屋外広場と近接した位置に計画しているか
  • ★計画の要点等①と合致しているか

宿泊者同士が積極的に交流できる談話コーナーの計画

  • ★各客室からの動線に配慮した位置に計画しているか
  • ★計画の要点等②と合致しているか

屋外広場の計画

  • ★喫茶スペースと直接行き来できる計画としているか
  • ★災害発生時に、地域の支援(一時的な情報・物資等の支援)等を行うことができるよう、道路に隣接して設け、南側の公園と一体的に利用できる計画としているか
  • ★緊急車両を駐車するためのスペースを確保しているか

延べ面積

  • ★指定された延べ面積「250m2以上、300m2以下」で計画しているか
    ※指定延べ面積違反は失格

要求室等の床面積

  • ★倉庫(B)の面積を10m2以上で計画しているか
  • ★客室(2人用)の面積を各15m2以上で計画しているか
  • ★客室(1人用)の面積を各7.5m2以上で計画しているか

部分詳細図の切断位置

  • ★特記事項を正確に読み、指定された位置で作図したか
    2階のバルコニーの出入口を含む部分
    水平方向の作図範囲:「バルコニーの出入口」から「バルコニーの手すり壁」
    垂直方向の作図範囲:「バルコニーの手すり壁の天端」から「1階の天井仕上面より下方400mm」

計画の要点等の記述

  1. 観光拠点での交流の場として、計画上留意した点
  2. 2階の客室及び談話コーナーの配置計画において、宿泊者同士の積極的な交流を促すために工夫した点
  3. 災害発生時に地域の支援を行うために工夫した点

 ★プランと記述内容が合致しているか

合格対策

2025年 設計製図試験で合格を確実にするための学習ポイント

1.現状の把握と弱点補強

ランクⅡ~Ⅳの受験生は、次年度対策を行う際に次の点に留意しなければなりません。

  • ランクⅡ:見直しの徹底、作図の正確性や表現力の向上、課題の特徴を把握し、まとめ上げる柔軟性
  • ランクⅢ:作図のスピードアップを図り、見直し時間を確保することで図面の不備や不整合による減点を無くすこと。採点のポイントを把握し、優先順位をつけたプランニング
  • ランクⅣ:第1に、丁寧で、正確な減点されない作図力の習得
    第2に、プランニング手順を身につけ、課題文の複雑多様な条件を整理する計画力の習得
    第3に、設計意図を表現できる文章力の習得
    最後に、時間内に作図力、計画力、文章力を最大限発揮するための、時間管理能力の習得

2.2025年の設計課題は「木造課題」が予想されます。

木造課題は、図面相互の整合性がポイントです。平面図の他に伏図や矩計図・部分詳細図、立面図等が要求され、構造に対する理解力と作図表現等の正確な作図力が必要となります。
計画面では、「ゾーニング・動線計画」、「屋外施設との関わり」「構造計画」の他、「適宜とされる面積設定」や「計画の要点等の記述」など、計画力(提案力)も必要です。

3.課題発表までの期間に、「作図力」と「計画力(提案力)」を身につける必要があります。

課題テーマが発表される6月上旬ごろまでに一式図を3時間以内で完成できる能力「作図力」を身につけることが、合格への必須条件です。また、この時期に計画力の基礎となる「プランニングの進め方」を習得することで、課題発表後は、作図から計画に学習のウエイトを移行して、当年度課題の対応力の習得に専念できます。

4.木造に対する知識の強化が不可欠です。

木造の知識無くして、建物は計画できません。特に、伏図や矩計図・部分詳細図の作図には、架構など構造に関する知識に加え、仕上げ材料等に関する知識も必要です。

当学院では段階的に学習を進められるよう基礎的な知識及び技能を養成する講義についても準備しています。

作図力の養成

  1. 木造の基本
  2. 平面図スピードアップ製図法(木造)
  3. 伏図スピードアップ製図法(木造)
  4. 矩計図スピードアップ製図法(木造)、立面図スピードアップ製図法(木造)
  5. 一式図スピードアップ製図法(木造)
  6. プランニングの進め方-実践編-(木造)
  7. 伏図の基本

問題文の読み取り(読解)及びプランニング(計画)の過程が年々難しくなる傾向にあります。
今、必要とされるのは、「時間内に、丁寧で、正確な図面を描きあげる力」=「作図力」と「与えられた条件下で自ら考え判断し、計画をまとめ提案する力」=「計画力・文章力」です。

課題発表までに、「スピードアップ製図法」等、作図手順を繰り返し学習することで、「作図力」の向上を図るとともに、「木造の基本的な知識」、「プランニングの進め方」等の講義を通して、構造の理解を深め、プランニングのセオリーを学び「計画力・文章力」の向上を図ります。

2級建築士学科 試験対策

コース名 開講日 概要

今始める方におすすめ!

初学者・学習経験者対象

  • 通学講座・Web講座
  • 一般教育訓練給付金適用

学科スーパー本科コース

標準開校日:2024年12月中旬 ※Web講座配信開始:2024年2月上旬

開く

学科合格に的を絞った究極の「プレミアム」コース誕生

日建学院が提供出来るほぼ全ての学習ツールが一つになった、学科合格の為に拘った究極の学習コース。 基礎から応用力の習得まで、どの様な状況になっても、貴方を合格までサポートします。

※当講座を受講し、学科試験に合格された場合は、特別学費250,000円(税込275,000円)で同年度の2級建築士設計製図本科コースを受講できます。

初学者・学習経験者対象

  • 通学講座・Web講座
  • 一般教育訓練給付金適用

学科本科コース

2024年12月中旬

開く

「合格」を追求したトータル学習のベストシステム

建築知識の基礎から受験対策までしっかり学習するスタンダードコースです。

初学者・学習経験者対象

  • 通学講座・Web講座

学科問題解説コース

2025年4月上旬

開く

アウトプットを中心に、重要項目の整理と把握を繰り返し学習

問題を解くために必要なポイントを繰り返し実施し、合格に不可欠な知識の習得と活用に特化した短期集中学習コース。

2級建築士設計製図 試験対策

コース名 開講日 概要

今始める方におすすめ!

初学者・学習経験者対象

  • 通学講座
  • 一般教育訓練給付金適用

設計製図パーフェクト本科コース

2025年2月下旬

開く

翌年の設計製図試験に万全の態勢で挑むために!

本試験対策を基礎から学習するコースです。

★早期入学割引キャンペーン講座★
-ご好評につき、第2弾!最終-
2024年12月20日(金)まで!

初学者・学習経験者対象

  • Web講座

設計製図Webコース

2025年3月上旬~2025年設計製図試験日

開く

Web講義+通信添削で製図の基礎から合格力を身に付ける

設計製図試験合格に求められる、課題文の読み取りからプランニング及び、作図力の養成にいたる要素を完全網羅するカリキュラムです。

2級建築士設計製図 個別クリニック開催!(参加費:無料)

12月5日以降より全国の日建学院で「2級建築士設計製図個別クリニック」を開催します。
あなたの本試験図面を徹底検証!なにが悪かったのか?どうすればよかったのか?を個別で徹底的に分析していきます。
参加無料ですので、ぜひご参加ください。

日時 12月5日~ ※参加無料
場所 日建学院 直営校
全国学校案内
お申込み 各校によって開催日・時間が違う場合がございますので、日建学院 直営校にお問い合わせいただきお申込みください。

プレゼント

参考答案例(一式図)をプレゼント

2024年 2級設計製図本試験「参考答案例」(一式図)プレゼントご希望の方は、下記のお申込みボタンよりご応募ください。

プレゼントお申込み

HOME > 講座一覧 > 2級建築士TOP > 合格への道 > 設計製図試験 合格発表

お気軽にご相談ください

日建学院コールセンター

フリーコール0120-243-229

受付時間 10:00~17:00
(土日・祝日・年末年始を除く)

ページトップに戻る