建築資料研究社 全国建築学生
チャレンジコンペ2026[特別企画]
審査員 事前インタビュー

Interview
中川エリカ(なかがわ・えりか)
中川エリカ建築設計事務所代表
1983年 東京都生まれ。2005年 横浜国立大学卒業。2007年 東京藝術大学大学院修了。2007年~2014年 オンデザイン勤務。2014年〜中川エリカ建築設計事務所。2014年~2016年 横浜国立大学大学院(Y-GSA)設計助手。2023年〜慶應義塾大学大学院専任講師。主な作品に「ヨコハマアパートメント*」(2011年度JIA新人賞、第15回ヴェネチアビエンナーレ国際建築展 国別部門特別表彰)「株式会社ライゾマティクスオフィス 2015-2019」「桃山ハウス」(住宅建築賞2017金賞、第34回吉岡賞)、「八事ハウス」(第3回小嶋賞)など。
*は、西田司/オンデザインと共同設計。
「50年先へつなぐ、コトバとカタチ」をテーマにした本コンペにおいて、特に注目している点や、重要視している要素は何ですか?
まだ40代の私は、50年前の世界がどんなだったのか、知りません。
おそらく50年前のコトバは、コトバとしては同じであっても、意味が違っていることもあるでしょう。
つまり、コトバは世界を映すナマモノのような側面を持っていて、それは建築とも似ています。
私自身の日々の建築設計では、あたらしい世界を目指して、何を変えるべきか・そのためにどんなカタチがあり得るか、を考えるわけですが、一方で、何かを変えるためには、何が変わらないべきかを考える必要があると思うのです。
この、変わる・変わらないということの再定義は、50年先へ何をつなぐべきかのヒントにならないでしょうか。
コトバとカタチの相乗効果について、アイデアを求めたいと思っています。
50年先にも価値を持ち続ける建築(カタチ)には、どんな「要素」が宿っていると感じますか?
生きる人間の切実さ、希望、どうしようもなさ、美しさなど、カタチを通じて、言語とは違う方法で、私たちの身体に力強く訴えかけるパワーが宿っていると感じます。
また、当初の意味がなくなったり、変わったとしても、カタチとしての価値は失われないパワーも宿っていると感じます。
つまり、プログラムを超えて、生身の人間とどう対峙しているか、そして、それが物象化されていることが重要ではないでしょうか。
ご自身がこれまでに手掛けた、もしくは感銘を受けた、今回のコンペのテーマに関連した表現を持つ作品はありますか?
言語とは違う建築のコトバ・カタチのパワーを追い求める私の事務所では、ここ数年、事務所全員での海外視察を行なっており、一昨年はバルセロナ、昨年はリスボンとポルトへ行きました。
バルセロナのミラージェスの建築は、同じ性能を求められている接合部であってもひとつひとつを変えることで、部材単位のコトバを発していたし、ポルトのシザの建築は、空気の大きさと部材の取り合いの検討の解像度の高さという、スケールを横断したカタチの構成・現れ方が印象的で、感銘を受けました。
審査員として学生に期待すること、伝えたいことはありますか。
私の世代と、皆さんの世代では、約20年のギャップがあります。
いま、世界はめまぐるしく変わる中で、20年違えば、考え方も、興味も、原風景も、原体験も異なるはずです。
今回のコンペのテーマにある「50年先」のヴィジョンも、私たちと皆さんでは視点が違うのかもしれません。
皆さんの世代ならではの、荒削りであっても新鮮なアイデアを期待しています。
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