建築資料研究社 全国建築学生
チャレンジコンペ2026[特別企画]
審査員 事前インタビュー

Interview
戸谷知里(とや・ちさと)
隔月刊『住宅建築』編集長
2016年 京都工芸繊維大学大学院修了。同年、建築思潮研究所に入社、『住宅建築』の編集に携わる。501号(2023年10月号)より編集長を務める。
「50年先へつなぐ、コトバとカタチ」をテーマにした本コンペにおいて、特に注目している点や、重要視している要素は何ですか?
テーマとちょっと矛盾してしまうかもしれませんが、言葉では言い表すことが難しい「かたち」がもつ力や魅力はあると思います。また提案される「コトバとカタチ」が素直に良いなと感じられるかどうか、見る人に伝わるプレゼンテーションであることも大事だと考えています。
50年先にも価値を持ち続ける建築(カタチ)には、どんな「要素」が宿っていると感じますか?
50年後というと私も想像が難しいですが、過去の建築に目を向けてみると、50年以上前、100年以上前につくられたものに魅力を感じることがあります。何度も訪ねたいと感じたり、例えば「壁が斜めになっているのはこういう理由からかもしれない」とか、行くたびに新たな気づきを与えてくれたりする場所もあります。時代を超える普遍性が50年先にも価値をもち続ける要素であると思うし、そのつくり手ならではの一つのクセのようなものが長く愛される何らかのデザイン要素になり得るとも思います。
今回のテーマに関連して、学生に特に参考にしてほしい号や資料はありますか? 編集長・審査員として、注目してほしいポイントがあれば教えてください。
- 松山巖さんの『建築はほほえむ』
- 素敵なものは素敵だし、変なものは変。素直な自分の感覚を大事にしようと、初心に立ちかえることができる本です。
- 中川武さんの『日本の家』
- 土間の三和土や襖など、日本の民家のさまざまな要素について、その素材や名称の由来、使われ方などから紐解いていて学びの多い一冊です。写真も美しいです。
- 『住宅建築』2024年2月号
「特集 住まい 100年後の風景」 - 100年後も愛される住まいとはどんなものなのか、新旧の建築をさまざまな視点で取り上げました。
参考)BOOKS & MAGAZINES - 『住宅建築』2022年10月号
「宇野友明 建築のちから」関連動画 - 宇野さんとミナ・ペルホネンの皆川明さんに対談していただきました。普遍的な建築や長く続いていくデザインとはどのようなものなのか、ものを生み出す楽しさについて考えるヒントを与えてくれると思います。
参考)BOOKS & MAGAZINES[動画] 宇野友明×皆川明「手からはじまるものづくり」| 第58回『住宅建築』トークイベント
2:01:18 - 『住宅建築』2025年2月号
「地域のなかの建築 地域を育む建築」 - 地域のなかで長く建ち続け、愛される場所として建築にどのようなことが求められているのか。各地域の建築を取材しました。
参考)BOOKS & MAGAZINES - 『住宅建築』2025年12月号
「服部康信 暮らしのかたちを紡ぐ」 - 多様な表現が魅力的な服部信康さんはどのように住まいをデザインしているのか。全体のかたちを生み出すためのディテールへのこだわりが感じられます。20年以上経った住まいも取材させてもらい、生活と家が一体となった「暮らしのかたち」を紹介しました。
参考)BOOKS & MAGAZINES
審査員として学生に期待すること、伝えたいことはありますか。
樹木だったら50年後にはかなり大きく成長しているし、皆さんも60代、70代くらいになっていて身体性も変わっています。家を建てた主が世代交代している可能性もあります。50年経てばいろんな変化が起きるはずです。今回のテーマは自由度が高いですが、抽象的で難しさもあると思うので、ご自身である程度具体的な場所やシーンの設定をしたほうが考えやすいかもしれません。楽しみにしています。
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